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金丸2002「曲論の系譜」 [論文時評]

金丸 裕一 2002「曲論の系譜 -南京事件期における図書掠奪問題の検証-」『立命館言語文化研究』第14巻 第2号:123-138. 立命館大学国際言語文化研究所 編

「曲論」とは、「正しくないことを正しいかのように言い曲げる論」である。

「この小論では、近年の「南京大虐殺事件」(以下「南京事件」と略す)時期に頻発した、日本による掠奪問題をめぐる研究に焦点をあわせ、幾つかの新しい「神話」が創作される過程を詳細に検証してみたい。その際、考察の対象は文化財、とりわけ図書・雑誌に対する「掠奪」の問題に限定していく。」(123.)

筆者が1997年12月に台北で開催された「南京大屠殺六十周年国際学術シンポジウム」に出席して趙 建民の発表を聞いたことが、本論形成のきっかけであった。

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