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日中の草の根運動で中国文化財返還を実現しよう! [研究集会]

日中の草の根運動で中国文化財返還運動を実現しよう!
日時:2022年 11月 19日(土)13:10~17:00
場所:港区立産業振興センター ホール大(札ノ辻スクエア11階 JR田町駅下車徒歩4分)
主催:中国文化財返還運動を進める会

中国文化財返還運動を進める会 第2回 研究集会である。

【プログラム】
開会あいさつ:鄧 捷
活動報告:藤田 高景
講演1:「日中戦争とウクライナ戦争から学ぶもの -軍拡・改憲・さらなる戦争を許さないために-」山田 朗
講演2:「モノが語る歴史の捏造と瑕疵文化財」東海林 次男
中国からの報告1:「なぜ中国は海外流出文化財の返還を追究するか?」陳 文平
中国からの報告2:「中国人一人一人の夢」王 仁富
中国からの報告3:「返還運動報告 -我々は中国略奪文化財返還を推進する歴史的な契機に立っている-」童 増
関西からのアピール:大阪城狛犬会
閉会あいさつ:五十嵐 彰

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平野2018「「明治維新」を内破するヘテログロシア」 [論文時評]

平野 克弥2018「「明治維新」を内破するヘテログロシア -アイヌの経験と言葉-」『現代思想』第46巻 第9号:48-71.

各所で引かれているので読んでみたが、良かった。

「歴史を解釈し叙述することは、パズルのようにバラバラになったピースを組み合わせて既成の認識対象を再現したり描きなおすことではないだろう。それは、目の前に動かしがたく立ちはだかる(あるいはそのように思える)現実の生成の過程を解きほぐす作業であると同時に、その過程で逸脱し、排除され、沈黙させられ、あるいは遺棄されていった人びとの生きざまや言葉から、支配的構造や論理 -国民国家、帝国、植民地主義、資本など- に統合できない生の様式を「メシア的」(ベンヤミン)に探りあてることでもあるだろう。」(50.)

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加藤2022「記号化による文化遺産の植民地化」 [論文時評]

加藤 博文2022「記号化による文化遺産の植民地化 -収奪される地名・記憶・歴史-」『記号化される先住民/女性/子ども』青土社:81-109.

「世界考古学会議の第1回の大会では、考古学者による解釈が持つ歴史的・社会的な役割、そして政治性についての再評価が行われ、次のような問いかけがなされた。
・考古学の研究によって恩恵を受けるのは誰か?
・考古学者は、他人の過去を管理する権利を持つのか?
・西欧の考古学理論や手法は、過去の解釈にとってベストな方法なのか?
・調査の対象とされる先住民族に対して考古学はどのような(プラスの意味での)効果を与えることができるのか?
・先住民族へのダメージを抑止するための理論の構築や、方法の転換の取り組みは可能か?
この世界考古学会議から発せられた問いかけは、それまでの西洋中心の思想的な枠組みにとらわれていた理論や方法論を見直す契機となり、またその後の考古学と先住民族との関係を考える上でも重要な指標となった。」(83-84.)

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三木2019『遺骨返還と民族自決権』 [全方位書評]

三木 ひかる2019『遺骨返還と民族自決権 -侵略・戦争責任の徹底追及を-』「北方領土の日」反対!「アイヌ新法」実現!全国実行委員会

かねてより注目していた筆者が、2017年から19年に書かれた4本の文章を再録したものである。

「近代以来、日本天皇制国家はアイヌモシリ侵略、植民地支配のために、アイヌ民族の存在とその権利を一切否定してきた。1930年代以降のファシズム期には民族絶滅政策の下、優生学的(生物学主義的)同化を推し進め、膨大な遺骨を収集して民族「衰亡」の「研究材料」にした。全国の大学が略奪したアイヌ民族の遺骨は、こうした日本近代以来の侵略と戦争の犠牲者の遺骨であり、その返還は民族自決権の重要な内容をなすものである。天皇制国家の侵略戦争・植民地支配こそが遺骨略奪と先住権・自決権否定を生み出した最大の要因である。しかもそれは今日に至るまで日本国家・社会、大学を貫通し、今現在の帝国主義的支配を形作っている。
したがってアイヌ民族の遺骨返還と先住権・自決権獲得の闘いを前進させるためには、侵略戦争、植民地支配の徹底した暴露と追及が必要である。しかし日本労働者人民のこの戦いの弱さ、鈍感さがあらゆる民族問題の解決を困難にしている。」(1.)

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