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写真展 日中国交正常化50周年と日本の中国侵略を考える [研究集会]

写真展 日中国交正常化50周年と日本の中国侵略を考える
 -南京大虐殺・731部隊細菌戦・毒ガス戦・重慶大爆撃・文化財略奪-

日時:2022年 12月 12日(月)~12月 18日(日)午前10時~午後8時
場所:九段生涯学習館 2階 九段ギャラリー(東京都 千代田区 九段南1-5-10)
主催:NPO法人 都市無差別爆撃の原型・重慶大爆撃を語り継ぐ会、NPO法人 731部隊・細菌戦資料センター、中国文化財返還運動を進める会

*ミニ講演
日時:2022年 12月 18日(日)13:30~15:00
五十嵐 彰「文化財返還運動の思想的核心と提起された諸問題」

南京や731部隊は、市民運動の先輩であり、写真パネルにも風格が漂う。立派なアルミフレームの写真パネルがずらりと並び、A3やA2の光沢紙にプリントしたものをピンで留めただけのこちら(文化財返還)とは見た目が画然と違う。

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東村2020「アイヌ民族をめぐる「多文化共生」とバイオ植民地主義」 [論文時評]

東村 岳史 2020「アイヌ民族をめぐる「多文化共生」とバイオ植民地主義 -組織的人体試料研究の「起源」と「学問の暴力」-」『多文化共生研究年報』第17号:27-36.

極めて重要な事柄が述べられている。

「本稿は近年のアイヌ政策に関する諸問題を包括的に扱うのではなく、その一部である学術的な問題について焦点を絞りたい。それはアイヌ民族の身体を試料として用いる研究の展開である。
アイヌ民族の人体試料に関わる重大な問題として、近年最も関心を集めているのが、研究用に蒐集され大学や博物館等に保管されている人骨である(植木2017;北大開示文書研究会編2016)。「アイヌ政策推進法」は、これらの遺骨のうち引き取り手がいないとされるものを北海道白老町に建設されている文化拠点施設「民族共生象徴空間」(通称「ウポポイ」)に集約し(2019年12月に約8割が移送済み、『北海道新聞』2019.12.20「アイヌ民族遺骨、9大学1287体移送、不特定分もウポポイ慰霊施設に集約」)、研究利用に供することを目しているため、アイヌや心ある和人(日本人)支援者、研究者等から多くの批判を浴びている。何人かのアイヌは返還訴訟を起こして元の場所への帰還を達成するためにたたかっているが、帰還が実現したのはごく一部にすぎず、問題解決には程遠い。
これ自体が重大な人権侵害であり、「学問の暴力」(植木2017)であるが、本稿が検討したいのは、遺骨と比べてもほとんど関心が集まらず、したがって議論もされていない、遺骨以外の人体試料である。研究者の人体試料として利用されてきたものは全身ほぼすべての部分になるため、遺骨は実はそのごく一部にすぎないともいえる。その意味で、遺骨を含めた人体試料全体を扱うことは、アイヌ民族に対する人権侵害問題の射程をさらに広げることにもなるだろう。」(27.)

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痕跡と自分とのあいだ [研究集会]

痕跡と自分とのあいだ:現代美術家とのSEA [socially engaged art] ワークショップ
 -出土遺物を通して、過去の出来事と現代の自身の思考との接続について考える-

日時:2022年 12月 3日 13:00-15:00
場所:慶應義塾大学 三田キャンパス KeMCo 9階

趣旨説明
「2018年の冬から2019年の初春、慶應義塾ミュージアム・コモンズの建設にあたって三田キャンパスで発掘調査が行われました。この調査で出土した遺跡は「三田2丁目町屋跡遺跡」と名付けられています。遺物や遺跡たちは、過去の出来事の痕跡であり、私たちが生活する町の地層に潜み、再開発などの機会に姿を表しまた土の中に戻っていきます。この非連続的な痕跡は、私たちの経験や想像力にどのように関わってくるのでしょうか。このワークショップでは、遺物や遺跡と参加者の私たちの個人的な経験との間に生まれる関係を、(詩学や散文的な)言語表現や(それ等を老諾(朗読?)するなどの)身体表現として出力することを試みたいと思います。現代美術家山田健二さんを講師に招き、「三田2丁目町屋跡遺跡」の試掘・発掘作業によって実際に出土した遺物や関連資料を用いたワークショップを通じて、最終的にはヴァーチャル空間の遺跡で表現を実践することを目指します。本ワークショップの成果は、山田健二さんの作品の一部として、2023年3月に慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)で開催される展覧会で展示される予定です。」(当日配布資料より)

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