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中国文化財返還を大きなうねりに! 7.27集会(予告) [研究集会]


日時:2024年 7月 27日(土)
場所:文京区民センター2A(都営地下鉄春日駅下車1分)
主催:中国文化財返還運動を進める会
講演:「中国文化財返還の現状と課題 -特に東京大学東洋文化研究所玄関前の石獅子について-」吉田 邦彦
   「東京大学総合研究博物館が所蔵する東亜考古学会発掘資料」五十嵐 彰

私たちの会は、2022年4月の正式発足以来、主として靖国神社と山縣有朋記念館に置かれている清朝の石獅子(日清戦争の戦利品として遼寧省海城より略奪)ならびに皇居吹上御苑内に置かれている唐代の「鴻臚井碑」(日露戦争の戦利品として遼寧省旅順より略奪)という中国文化財の一刻も早い現地への返還を求めて、靖国神社や宮内庁への申し入れ等の行動に取り組んできました。
しかし言うまでもなく侵略戦争や植民地支配の過程で現地から違法に持ち出された中国文化財は、膨大な量にのぼります。戦後、当時の中華民国の政府機関がまとめた「掠奪文化財」のリストによれば、書籍や標本等を含め総計で360万7000件以上にもなります。日本政府は戦後処理の一環として、それらの文物の所在や現状、略奪にいたる経緯などを明らかにし、速やかに元の場所に返還する責任があったはずなのに、それらはきわめて不十分な形でしかなされていません。
そうしたものの一つとして、かつて東京帝国大学所属の考古学者らが中国東北地方から発掘した渤海国の文物があります。これらについては、搬出に至る経緯の説明もなく今も東京大学総合研究博物館に展示されています。また同館の裏手にある東洋文化研究所の建物の門前には、北京から持ってきたとされる一対の石獅子がシンボルとして置かれています。私たちはこの石獅子も不正に収奪してきたものではないかという疑いを持っていますが、東大側はこれについても彼らの保有している資料などを一切見せようとしていません。これらについても私たちの会として返還を求めるべく準備を進めています。
今回の集会では、略奪文化財返還についての国際的な動きにも詳しい民法の研究者であり東洋文化研究所の石獅子問題を追及してきた吉田邦彦氏、本会共同代表で東京大学総合研究博物館が所蔵している略奪文化財に関して調査研究を進めてきた五十嵐 彰氏を講師として集会をもちます。ぜひご参加ください。(集会案内文より一部修正)

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胡蝶の夢(遺跡) [総論]

「それでは、早速「遺跡」の話しに入ろうか。テキスト(『はじめて学ぶ考古学 -改訂版-』有斐閣)の13ページからだ。
「遺跡」という「その言葉の厳密な意味は、「過去の人間の活動を反映した位置関係を保っている遺物や遺構の総体」です(横山1985)」(佐々木2023:14.)とされている。以上。」
「先生、これでは、何が何だか漠然としていてはっきりとしたイメージがつかめないんですが。それに40年前の定義がそのまま流用されているようですが、この40年の間に「遺跡」について新たな研究の進展はなかったんですか?」
「ちょっと待ちなさい。テキストにはこんなふうにも書いてあるよ。「遺跡にはいろいろな種類のものがあります。水田や畠、土器を焼いた窯などは生産遺跡と分類できます。これらは経済史の根拠となる遺跡です。住居や倉庫が集まった集落遺跡は居住関係遺跡です。古墳は埋葬関係遺跡、道路の交差点での祭祀は宗教関係遺跡に分類できるでしょう。防空壕は戦争関係遺跡です(小野山1985)」と。これで、すこしは具体的なイメージがわいてきたかね。」
「「道路の交差点での祭祀」って、どういうことですか? よく交差点で死亡事故などがあった場合にお花などが供えてありますが、そうしたことを指しているんですか?」
「いやー、これは私にもよく分からないな。次回までに調べておくことにしよう。」
「先生、しかしこの「遺跡」の種類についての説明も40年ぐらい前の文章ですね。それから今まで「遺跡」についての新たな研究はないんですか?」
「いや、そんなことはないと思うが……」

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文化財返還問題 日韓Zoom懇談会 [研究集会]

文化財返還問題 日韓Zoom懇談会「対馬仏像大法院判決後の文化財返還を考える」

日時:2024年6月23日(日)14:00~16:00
場所:千代田区立生涯学習館2階201会議室
主催:韓国・朝鮮文化財返還問題連絡会議

「昨年10月に(韓国)大法院が対馬仏像の所有権が観音寺側にあるとの判決を出してから半年が経過しました。仏像はまだ対馬に帰ってきていませんが、近い将来戻されるものと思われます。事件発生以来11年余りのこの間、仏像盗難/返還問題が大きな障害となって本来の日韓の文化財返還問題の議論を困難にし、文化交流にも支障をきたし、大変残念な状況が続いてきました。
ようやく原状回復が実現することを前提に、今後どのようにリセットして、まっとうな文化財返還の道を切り拓いていけばよいのか、韓国側識者の意見や提案を伺い、意見・情報を交換する懇談会を下記のとおり、6月23日にリモート(Zoom)で開催します。」(集会案内チラシより)

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五十嵐2024a「文化財ルッキズム」 [拙文自評]

五十嵐 2024a「文化財ルッキズム」『韓国・朝鮮文化財返還問題連絡会議年報』第13号:4.

「ルッキズム」とはひとがひとをその外見や容姿などの身体的特徴を重視して評価することをいう。日本語では、「外見至上主義」あるいは「外見重視」といった用語が用いられている。
「デブ」とか「ブス」とか「チビ」とか「ハゲ」といった濁点がついた二文字の罵倒語は、みなルッキズムによるものである。
私たちの周りは、ルッキズムであふれている。電車に乗れば「脱毛」や「増毛」だの「エステ」だの「ダイエット」だの、あるいは「スポーツ・ジム」といった美容や化粧や肉体関係の広告であふれている。

「ひとがひとを評価するのと同じように、ひとは<もの>も評価しています。ある<もの>は数多くの他の<もの>よりも特に大切だからこれは「文化財」である。あの「文化財」は他の多くの「文化財」よりも重要だから「重要文化財」であり、その中のある<もの>はさらにたぐい稀で貴重な文化財だから「国宝」に指定しようといった具合です。」(4.)

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石器技術研究をめぐる実験考古学 [研究集会]

シンポジウム 石器技術研究をめぐる実験考古学

日時:2024年6月15日(土)・16日(日)
場所:明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント1階 多目的室
主催:明治大学黒耀石研究センター 
共催:パレオ・ラブ(旧石器基礎研究・次世代育成グループ)

久しぶりの石器関係の研究集会である。
知り合いの石友から「飲み会以外で会うのは久し振りだね」と言われる。
口頭発表8本・ポスター発表9本のほかに記念講演(御堂島 正)・石器製作ワークショップ(7名)・パネルディスカッション(口頭発表者8名)・座談会「教えて大沼先生!」(ポスター発表者9名)と2日間にわたって盛沢山である。「次世代育成」という点からも若い発表者・参加者が多い。
以下では、それぞれの発表における主題である実験との関わりについて区分してみよう。

【口頭発表】
・石器は個人を語れるか -彫器削片剥離の実験から- (鈴木 美保)*製作
・鹿角ハンマーの基礎的研究(小菅 将夫・高草木 和佳子)*使用
・基部加工尖頭形石器の素材剥離と二次加工に関する実験研究(金 彦中)*製作
・非使用過程における痕跡 -後期旧石器時代前半期の刃部磨製石斧を例に- (岩瀬 彬)*製作・使用
・実験被熱痕跡の適用 -ニセコ町西富遺跡B地点の事例- (薮下 詩乃)*使用
・石器製作者の技術レベルをどう考えるか(両角 太一)*製作
・動作連鎖復原における実験考古学の意義(大場 正善)*製作
・使用実験から検討する礫群の機能(保坂 康夫)*使用
 

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胡蝶の夢(部材) [総論]

「それじゃ、早速つぎのテーマである遺跡に移ろう。」
「先生、ちょっとその前に、前回中途半端で終わってしまった瓦やレンガについてもう少し説明して頂けますか?」
「えらいこだわっているね。何でだい?」
「いえ、前回の授業が終わった後に、みんなで学食で少し話しをしたんですけど、そうしたらどうも教科書に書いていない、いろんな面白いことが分かってきたような気がするんで。」
「じゃ、最初にそのへんのことを少し説明してもらおうかな。」

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胡蝶の夢(遺物・遺構) [総論]

2025年4月、『はじめて学ぶ考古学[改訂版]』(有斐閣アルマ:2023)がテキストに指定されたある大学の「考古学概論」という授業での一コマ。

「考古学とは何か」という話しから、「遺物とは石器や土器など人間が作ったもの、その製作過程で生じる残滓(ゴミ)です」、「遺構とは人間が地面に意図的あるいは無意識に改変を加えた住居跡や水田跡・窯跡・道路跡などです」といった通りいっぺんの説明がなされる。
いつもなら何の問題もなく通り過ぎる場面だが、今回の学生たちはあらかじめ「第2考古学ブログ」で予習をしてきているので、なかなかに手ごわい。
一人が手を挙げる。

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佐々木ほか2023『はじめて学ぶ考古学 [改訂版]』 [全方位書評]

佐々木 憲一・小杉 康・菱田 哲郎・朽木 量・若狭 徹 2023『はじめて学ぶ考古学 [改訂版]』有斐閣アルマ

著者のお一人から頂いた。有難いことである。

「この12年の間に、考古学界では新しい発見があり、新しい知見が発表され、また方法論もより精緻になりました。改訂に際して、そういった考古学の進歩をできる限り反映させるよう、著者一同頑張りました。」(佐々木:i)

旧版(佐々木ほか2011『はじめて学ぶ考古学』)について述べた事柄あるいはそれ以降に発表された問題提起が、今回の[改訂版]でどれほど反映されているのか、すなわちどれだけ「頑張られた」のかを確かめるために、新・旧を照らし合わせながら読み進める。

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『万物の黎明』(続) [全方位書評]

「独自のテーマに没頭するひとりの考古学者とひとりの人類学者が、たとえばストーンヘンジや「ウルク・エクスパンション」あるいはイロコイの社会組織などにかんするあらゆる学者の見解をとりあげ、ある解釈を他の解釈より望ましいものとして説明したり、あえて別の解釈をしたりする。これは直感的に理解できるだろうし、一般的に学問の世界での真実の探求法でもある。しかし、ここでとりあげた資料の既存の解釈をすべて概説したり、反論したりしようものなら、この本はニ、三倍に膨れあがっていただろうし、著者たちは傍目にはみえない悪魔とたえず格闘しているような感覚を読者に与えることになっただろう。というわけで、わたしたちは、実際に起きたとおもわれることの素描を試みてきたのである。そして、他の学者の議論の欠点を指摘するのは、それがより広く知られた誤解を反映しているとおもわれるばあいに限定したのであった。」(582.)

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酒井編2024『グレーバー+ウェングロウ『万物の黎明』を読む』 [全方位書評]

酒井 隆史 責任編集 2024『グレーバー+ウェングロウ『万物の黎明』を読む -人類史と文明の新たなヴィジョン-』河出書房新社

・はじめに 「リアル・フリーダム」を再発見するために(酒井 隆史)
・グレーバーと『万物の黎明』について知っている、5、6くらいのことがら(酒井 隆史)
・原初的自由(デヴィッド・ウェングロウ)
・史遊び -『万物の黎明』の一書評-(ダニエル・ゾラ)
・黎明の閃光 -デヴィッド・グレーバーとデヴィッド・ウェングロウの人類新史-(サイモン・ウー)
・狩猟民の知的能力の高さに憧れる私はバカなのだろうか(角幡 唯介)
・まるいピトビトは泥団子の何万年(鳥居 万由実)
・なんというアブダクション! なんというファビュラシオン!(白石 嘉治)
・アメリカの小父さん(早助 よう子)
・ポスト人新世の芸術における想像力と創造性(山本 浩貴)
・『価値論』から『万物の黎明』まで -社会創造の自由-(藤倉 達郎)
・未来の空 -多様性の苗床になるための人類学-(大村 敬一)
・グレーバーの人類学が残したもの(松村 圭一郎)
・自由と歓待 -文化人類学的探究-(佐久間 寛)

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大庭1995「李亀烈著 南永昌訳 『失われた朝鮮文化』」 [論文時評]

大庭 重信 1995「李亀烈著 南 永昌訳『失われた朝鮮文化 -日本侵略下の韓国文化財秘話-』」『考古学研究』第42巻 第2号:116-118.

「「失われた」朝鮮文化財は、戦後50年を経た今でもその多くが日本の各所に残されたままなのである。残念ながら、このような事実について、日本社会での関心は非常に低いといわざるを得ない。」(116.)

終活に向けて身辺整理をする中で見出した文献である。今まで気付かずに漏れ落ちていた。
書評対象である刊行物の訳者の遺稿集に追悼文を寄せた際にも言及することができなかった。

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日本考古学における方法 [全方位書評]

特集 日本考古学における方法 『考古学ジャーナル』第795号、2024年5月

・総論 泉 拓良:3-5.
・型式論 関根 達人:6-10.
・遺構・層位論の現在 岡田 憲一:11-15.
・機能論 佐藤 宏之:16-19.
・解釈・理論の展開 勅使河原 彰:20-25.

わくわく(期待)しながら読み始めて、がっかり(失望)して読み終わる。

これが、現在2024年における「日本考古学における方法」なのか?
これが、現在2024年における「日本考古学における方法」なのだろう。

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グレーバー&ウェングロウ2023『万物の黎明』 [全方位書評]

デヴィッド・グレーバー、デヴィッド・ウェングロウ(酒井 隆史 訳)2023『万物の黎明 -人類史を根本からくつがえす-』光文社(David Graeber and David Wengrow 2021 The Dawn of Everything. A New History of Humanity, Allen Lane.)

著者の一人グレーバーについては『アナーキスト人類学のための断章』と『グローバル正義のための考古学者たち』を紹介した。訳者の酒井氏については「未開と野蛮の民主主義」を紹介した。
成るべくしてなる、ある意味で最強のタッグである。

「私たちの祖先は、自由で平等な無邪気な存在(ルソー)か、凶暴で戦争好きな存在(ホッブズ)として扱われてきた。そして文明とは、本来の自由を犠牲にする(ルソー)か、あるいは人間の卑しい本能を手なずける(ホッブズ)ことによってのみ達成されると教えられてきた。実はこのような言説は、18世紀、アメリカ大陸の先住民の観察者や知識人たちによる、ヨーロッパ社会への強力な批判に対するバックラッシュとして初めて登場したものなのである。」(腰帯宣伝文より)

確かに私たちもルソーの『不平等起源論』やホッブズの『リヴァイアサン』を読みもせずただ教わり、何となく「そうなのかな」と考えていた。その矛盾する内容の意味については、深く考えることもせずに。
しかし、どうやらそれらは、西洋社会によって周到に考えられてきた「知的な簒奪」のようである。
これは、たしかに「人類史を根本からくつがえす」ことになろう。
西洋(ヨーロッパ社会)におけるルソーとホッブズの占める位置は、日本で考えるよりもはるかに大きなものがあるだろう。だからそれを転倒させるというのは、確かに「革命的」である。

デヴィッド・グレーバーはロンドン・スクール・オブ・エコノミクス人類学教授(2020年逝去)、デヴィッド・ウェングロウはロンドン大学考古学研究所比較考古学教授である。共に、かのチャイルドに関連する職である。

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2024『道合遺跡 赤羽上ノ台遺跡』第3分冊 [考古誌批評]

2024・3『北区 道合遺跡 赤羽上ノ台遺跡 -赤羽台団地(第Ⅳ期)建替事業に伴う埋蔵文化財発掘調査-』第3分冊、東京都埋蔵文化財センター調査報告 第381集

「本遺跡が位置する赤羽台団地一帯は、旧日本陸軍被服本廠が置かれた場所で、都合9回の調査において、工場・倉庫などの建物基礎、防空退避壕、線路跡などや工場製品・当時の生活什器類など多数の遺構・遺物が検出された。本報告では、過去の調査成果を含め、明らかになった被服本廠の施設、出土遺物についてまとめてみたい。」(1.)

「道合遺跡」あるいは「赤羽上ノ台遺跡」については、1994年に北区教育委員会によって第1次調査がなされて以来、都埋文によって以下の7回の調査が積み重ねられてきた。

2010『道合遺跡』都埋文調査報告 第247集(第2次調査)
2013『道合遺跡』都埋文調査報告 第280集(第3次調査)
2015『道合遺跡 赤羽上ノ台遺跡』都埋文調査報告 第303集(第4次調査)
2016『道合遺跡』都埋文調査報告 第307集(第5次調査)
2017『道合遺跡』都埋文調査報告 第317集(第6次調査)
2017『道合遺跡 赤羽上ノ台遺跡』都埋文調査報告 第318集(第7次調査)
2019『道合遺跡』都埋文調査報告 第339集(第8次調査)
そして今回の2024『道合遺跡 赤羽上ノ台遺跡』都埋文調査報告 第381集(第9次調査)となるわけである。

都埋文調査だけで2006年から2021年まで断続的に15年間かけて調査がなされ、調査面積は11万㎡余りに及ぶ。

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遺跡発掘調査発表会2023 [研究集会]

東京都埋蔵文化財センター2023 遺跡発掘調査発表会

日時:2024年3月20日(水)13:30~15:30
場所:東京都立埋蔵文化財調査センター 会議室
主催:公益財団法人 東京都教育支援機構 東京都埋蔵文化財センター

【口頭発表】
1.北区 道合遺跡  (鈴木 啓介)  2.府中市 武蔵台遺跡(間 直一郎)
3.文京区 原町西遺跡(五十嵐 彰)  4.台東区 元浅草遺跡(山崎 太郎)
【誌上発表】
1.世田谷区 殿竹遺跡(及川 良彦)  2.世田谷区 野毛遺跡(堀 恭介)

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近・現代遺跡と東京の考古学 [研究集会]

近・現代遺跡と東京の考古学 東京大学埋蔵文化財調査室 調査研究プロジェクト9

日時:2024年3月17日 10:00~17:00
場所:東京大学 本郷地区 国際学術総合研究棟 文学部3番大教室
主催:東京大学埋蔵文化財調査室・東京大学考古学研究室・東京考古談話会

「東京都内の埋蔵文化財調査においても、近代・現代の遺跡の調査・研究例が増加しています。近・現代遺跡を対象とした考古学研究は地域史ばかりでなく、産業史や交通史、災害史といった学際的な視点からも重要な分野であるものの、わが国の埋蔵文化財保護行政における位置付けは、「特に重要なものを対象とすることができる」(文化庁通達)というように、保護されているとはいえない状況であり、学問的にも依然として曖昧なままになっています。そこで第9回調査研究プロジェクトでは、東京考古談話会との共催により、東京都内の埋蔵文化財として、近・現代遺跡とどのように対峙し、保存・活用していくかについて考えてみたいと思います。」(案内チラシの「開催の趣旨」)

1.近・現代遺跡と東京の考古学 -主旨説明- (追川 吉生)
2.近・現代遺物の編年(黒尾 和久・梶木 理央)
3.目黒区の近代遺跡調査の取り組み(武田 浩司)
4.近・現代遺跡の調査の意義について -高輪築堤跡等の調査事例から-(斉藤 進)
5.三鷹市・調布市下原・富士見町遺跡における近・現代の調査(野口 淳・大里 重人)
6.小石川植物園旧温室遺構の保存と活用(成瀬 晃司)
7.シンポジウム 近・現代遺跡と東京の考古学

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津嶋2023「盛岡城遠曲輪跡第22・23次調査出土の近現代ガラス瓶」 [論文時評]

津嶋 知弘2023「盛岡城遠曲輪跡第22・23次調査出土の近現代ガラス瓶」『盛岡市遺跡の学び館 学芸レポート』第5号:1-16.

「本稿は、近現代遺物として特徴的なガラス瓶に着目して岩手県内の発掘調査報告書掲載状況と、盛岡市教育委員会(遺跡の学び館)の取り組みを紹介した上で、筆者が担当した盛岡城遠曲輪跡第22・23次調査の発掘報告書(盛岡市教育委員会ほか2022)で別稿報告とした近現代ガラス瓶と、その関連資料の紹介を行うものである。」(1.)

2000年から2021年までの22年間で岩手県内で刊行された25冊の考古誌に498点の近現代ガラス瓶が掲載されているという。このうち293点(59%)は盛岡市の筆者が担当された調査報告であり、筆者が岩手における近現代報告をリードしている状況が窺える。

近年は、ビール瓶に特化した研究報告もなされている(津嶋2024「近代のビール瓶 -盛岡市内出土・採集資料と市場流通資料の事例-」『盛岡市遺跡の学び館 学芸レポート』第7号:1-32.)。

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『東京の遺跡』第127号 [近現代考古学]

東京考古談話会(黒尾 和久 編集)2024年2月25日発行『東京の遺跡』第127号:1-8.

・東京考古談話会シンポジウム2024「近・現代遺跡と東京の考古学」(追川 吉生:1.)
・なぜ「近・現代遺物の編年」なのか(梶木 理央:3.)
・三田小山町再開発地点発掘調査で発見された近代の痕跡(月岡 千栄:4-5.)
・旧豊多摩監獄表門における埋蔵文化財調査について(藤掛 泰尚:6.)
・清瀬市中央公園(旧跡清瀬病院)の確認調査(東野 豊秋:7.)
・「東京時代」の考古学宣言(黒尾 和久:8.)

来る2024年3月17日に開催される研究集会「近・現代遺跡と東京の考古学」に向けての近現代特集号である。
近現代を主題とする研究集会もさることながら、会員の連絡誌とはいえ近現代の特集号が編まれるということも近年において画期的である。

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矢部 史郎・山の手 緑1999「運動にはプランはない」 [論文時評]

矢部 史郎・山の手 緑1999「運動にはプランはない」『現代思想』第27巻 第12号:209-213.(2001『無産大衆神髄』河出書房新社に「グローバリゼーション」と題して収録)

「例えば私たちがある問題を提起したとしよう。すると市民の誰かが必ず次のような質問をする。「ではどうしたらいいのか。」私たちは「運動しよう」と言う。しかし「運動しよう」では回答にならない。問われているのは計画なのだ。運動には計画がなく、プランがない。プランを拒否していると言ってもいい。しかし、市民にとって重要なのはプランが提示されることだ。ある人はそれを「代案」と言い「現実味」と言い「オルタナティブ」と言い、ようするにプランが欲しくてしょうがないのだ。」(213.)

テレビのコメンテーターが「野党は批判ばかりで代案を出さない」としたり顔で述べているのも同類である。批判されている事柄自体は否定できないので、そして自分も代案を示すことができないので、せめておのれの立ち位置ぐらいは確保しようと相手に責任を押し付けている訳である。

私も同じような経験をしたことがある。
旧石器学界で有名な定説について批判的な発表をした時のことである。これまた有名な碩学と少し話しをしたのだが、「五十嵐クンの言うことはもっともで、よく分かる。しかしそれならばどうしたいのかを言わないとダメだよ」と。
要するにその人にとっては問題を指摘するだけでは、ダメなのだ。指摘されている問題を受け止めて、自らを含めて全体で問題を解決しようと努めるのではなく、あくまでも問題提起者・批判者に回答を要求して、現状を維持しつつ自分は何もしないのだ。

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『中華民国よりの掠奪文化財総目録』 [全方位書評]

外務省特殊財産局 訳 1949*『中華民国よりの掠奪文化財総目録』(中華民国政府教育部 1947あるいは1948*『中国戦時文物損失数量及估価目録』、1991「十五年戦争重要文献シリーズ 第3集」として不二出版より復刻)* 原書および訳本の刊行年は未だに確定していない。

「凡例
一、本目録所載の損失の基礎材料は本会の各区各省事務所が実地調査により得たもの及び公私の機関が個人が申請登記したものに付いて本会に於て厳格に審査した文物損失である。文物に属さないもの及び文物であっても証拠の乏しいものは審査の上、原送付者又は申請人に返戻し或は教育部統計処及び行政院賠償委員会に転送した。
ニ、本目録所載の損失見積価格は、本会が文物専門家及び書籍・骨董業者を招聘して協議決定したもので、何れも表失者の申出価格よりも多大の削減を加えられおり、且行政院の指示に従い各見積価格は戦前の標準に依った。
三、本会は文物の品名及び価値は各々異なり一々列記するは煩瑣に堪えないから、本目録には単に文物の類別及び損失見積価格を地域別に列記して査閲と統計に便ならしめた。
四、本目録は本会の文物損失登記処理弁法第四条に依り日本に賠償を命ずる様、政府に申請するものである。」(適宜言葉を補った)

前回記事「りやく奪財産関係件名一覧」の1949年2月8日に発せられた項目「九八」GHQ/SCAP第386号に添付された資料が本目録である。

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