佐藤2017『死者と苦しみの宗教哲学』 [全方位書評]
佐藤 啓介 2017『死者と苦しみの宗教哲学 -宗教哲学の現代的可能性-』南山大学学術叢書、晃洋書房
「…本書が考える現代における宗教哲学とは、宗教概念を捨て去るのではなく、宗教概念やそれに準じる諸概念が召還される(ないしは召還されてきた)であろうような「強度をもった」人間経験において、なぜそうした希求が起こるのか、その構造は何か、一体何を求めているのか等々、そうした問いを宗教的言説と哲学的言説の双方を参照しながら考察することである…」(4.)
全く未知の領域において、自らの痕跡研究がどのようにビルトインされているかを確かめることになる。