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時津2007「考古学における嘘」 [捏造問題]

時津 裕子 2007「考古学における嘘」『現代のエスプリ』第481号:128-140.

「この事件(旧石器捏造事件:引用者)のなにが世間を驚かせたかといえば、ポイントは次の二点に集約されると思われる。
① 考古学(学問)に携わる者が世間を欺く嘘をついたこと
② その嘘を考古学者たちが見過ごしたこと、あるいは彼らがまんまと騙されたこと」(128.)

「嘘の臨床、嘘の現場」と題する特集号における「捏造と研究の倫理」という項目に収められた論考である。
①は言わば嘘をついた当事者、②はその嘘を見抜くことができず見過ごした多数者に関わることである。
第2考古学としては、当然のことながら後者の傍観者責任を問うこととなる。

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