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水ノ江2020『入門 埋蔵文化財と考古学』 [全方位書評]

水ノ江 和同 2020『入門 埋蔵文化財と考古学』同成社

「…どうも埋蔵文化財と遺跡は同義語であり、条文の内容や説明の仕方に応じて使い分けられていることがみえてきます。」(1-2.)

冒頭の説明であるが、同義語が条文の内容や説明の仕方に応じて、どのように使い分けられているのか、一向に見えてこないのは、読解力不足なのだろうか?

「埋蔵文化財の概念図」として和田2015『遺跡保護の制度と行政』から引用された図が示されているが、それによると地中の「遺跡=遺構の所在する範囲」がそのまま地表面に投影されて「埋蔵文化財包蔵地の範囲」とされているが、異なる時代の「遺跡=遺構の所在する範囲」が重複している場合にはその最大範囲が「埋蔵文化財包蔵地の範囲」とされるのだろうか?
すると包蔵地は複数の異なる遺跡で構成されているということなのだろうか?
冒頭からつまづく。

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