伊藤2003「<紹介>『文家屯』 [考古誌批評]
伊藤 淳史 2003「<紹介>遼東先史遺跡発掘報告書刊行会編『文家屯 一九四二年遼東先史遺跡発掘調査報告書』」『史林』第86巻 第1号:130-131.
「調査後に資料は京大文学部に運ばれたものの、敗戦の混乱や氏(澄田正一氏:引用者)の異動と逝去により整理作業の中断や流転を重ねた経緯を知るとき、散逸させることなく資料を守り、刊行に向けた作業も進めていた氏とその門下の研究者の方々には、おおいに敬意を表したい。
若き発掘者のすぐれた問題意識と記録は、その熱意により世代を越えて継承され、いま高水準の報告書として結実した。報告書の作成は、発掘に携わる者の義務であり、今後も対象とする時代や地域にかかわらず同種の作業は実施されていくであろうが、その点でも、参考とすべき点が多い。」(131.)
若き発掘者のすぐれた問題意識と記録は、その熱意により世代を越えて継承され、いま高水準の報告書として結実した。報告書の作成は、発掘に携わる者の義務であり、今後も対象とする時代や地域にかかわらず同種の作業は実施されていくであろうが、その点でも、参考とすべき点が多い。」(131.)