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寺沢2014「様式論と編年の理論的前提」 [全方位書評]

寺沢 薫 2014「様式論と編年の理論的前提」『弥生時代の年代と交流 -弥生時代政治史研究-』吉川弘文館:100-120.

「「形式」「型式」「様式」の関係やその大別、細別の状況をもう少し具体的にみてみるために、この国のJRの車輛を例にとって説明してみよう。図19は年次を追ったJRの電車とディーゼル動車の変遷を示したものである(久保田 博1979『新しい日本の鉄道』保育社)。横軸には昭和の年号が、縦軸にはそれぞれの車輛の用途が書かれている。(中略) 次にそれぞれの形式を年次を追ってたどっていくと、数字や記号が羅列されているだろう。これが型式に相当すると考えればよい。たとえば、電車という形式の通勤形式の直流形では、昭和31年までには72型電車が使われていたが、32年には101型電車にチェンジされ、昭和37年には新たに103型電車が製造されだしたといった具合だ。そのそれぞれを型式と考えれば、横方向に延びる型式組列と、その分岐・融合のありさまをみることができよう。」(107-109.)

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