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森田1972「三宅米吉論」 [学史]

森田 俊男 1972「三宅米吉論」『教育学研究』第39巻 第1号:1-11.

「…三宅が、『記』『紀』の神話、つまり「開闢のことは通常歴史から遂いだすべし」といい、時の文部官僚伊沢修二を名ざしで批判し、国家が、民間の教科書を排除して、一定の教科書を選定・作成することをやめさせようとした、そうした意味での「在野性」からみれば、後期においては、あきらかに天皇制の教学体制への妥協といわざるをえない「転化」があると思はれる。」(2.)

ここには従来の考古学サイドから見た「三宅米吉論」(例えば木代 修一1974「学史上における三宅米吉の業績」『三宅米吉集』日本考古学選集1:1-13.)とは異なる視角から異なる事柄が述べられている。

そもそもなぜ「三宅米吉論」が『教育学研究』という雑誌に掲載されているのかという点からして、考古学界の住人たちはすぐさま理解できないだろう。

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タグ:学史 教育史
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