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溝口2022『社会考古学講義』 [全方位書評]

溝口 孝司 2022『社会考古学講義 -コミュニケーションを分析最小基本単位とする考古学の再編-』同成社

「考古学的研究の対象としての人間の思考と行動の「痕跡」がなぜそのようになったのか? そこに見出される「パターン」はなぜ産み出され、維持され、変化したのか? 私たちは、なぜそれらに私たちがやっているようなやり方で意味づけをし、説明し、理解するのか? そうすることは、私たちが生きてゆくことに対してどのような意味を持つのか?」(i.)

こうした問いに対して、筆者は「社会考古学」という名前を与えているが、正に私の「第2考古学」と見事に重なり合っている。
違うのは、力点の置き方が研究対象である彼ら/彼女らという「過去」にあるのか、それとも研究者である私たちという「現在」にあるのかというぐらいである。

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