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寒中見舞2020(ロゼッタ・ストーン・ヘンジ) [雑]

*ロゼッタ・ストーン:紀元前196年に作られた古代エジプトの石碑。プトレマイオス5世の勅令が3種類の文字で刻まれている。1799年フランス軍によって発見されて、1802年イギリスに運ばれた。イギリス博物館所蔵。
*ストーン・ヘンジ:イギリス・ロンドンからおよそ200km西方のソールズベリー平原に紀元前25002000年に作られた先史時代の環状列石。直径100mほどの円形状の直立巨石群と土塁によって構成される。

 

 エジプトで作られた「ストーン」がイギリスに運ばれました。エジプトの「ストーン」がイギリスに運ばれたのは、フランスとイギリスの植民地争奪の過程においてです。イギリスにある「ストーン」は、エジプトに運ばれることもなく、今も作られた場所にあります。エジプトの人たちは、昔も今もイギリスにある巨石を運び出そうとは思わないでしょう。しかしもし運び出されていたら、どうでしょうか。イギリスの人たちは、元の場所に戻すように返還を求めるのではないでしょうか。
 両者は作られた時代も異なるし、個体と群体という違いもあります。しかしそれぞれが生み出された地で暮らす人たちが「もの」に寄せる思いは変わらないでしょう。
 私たちが暮らす日本を含むかつての植民地主義帝国には、そうした品々があちこちにあります。それらをどうするか、そのままにしておくのか、それとも元あった場所に戻すのか、すべては私たちの「こころ」次第です。

「見えるものは一時的ですが、見えないものは永遠に存続します。」
                  第2コリント 第4章 第18節

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