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日本考古学協会図書アンケート [雑]

去年の12月に実施されると予告されていたアンケートが、3ヶ月遅れで送られてきた。 

質問5 図書の公開について、適当と思われる何れかの番号に〇をつけてください。
①非公開とし倉庫に保管する ②会員へ公開する ③一般にも公開する ④寄贈先の利用規則に任せる ⑤その他

「非公開とし倉庫に保管する」といった選択肢が採用されていることに、眩暈がしてくる。

質問6 図書の利用について、適当と思う番号に〇をつけてください(複数可)。
①閲覧だけ ②閲覧と本人によるコピー ③郵送によるコピーサービス ④本の郵送貸出 ⑤寄贈先の利用規則に任せる

利用者の便宜を一切考慮しない「閲覧だけ」といった利用形態が、一般社団法人として許されるのだろうか。

「中小規模のMLA機関(引用者註:博物館・美術館、図書館、文書館)では、所蔵資料、特に館固有の所蔵資料の目録が、手書きの台帳、いわば「大福帳(紙の台帳)」による管理によっているところもある。これらの機関も、地域のかけがえのない知的資産を所有しており、それらを地域、国民の共有文化財として有効活用することの社会的責任がある。社会の知識インフラの拡充に向けて、所蔵資料のデジタル化・デジタルアーカイブ化、それが難しい場合も、所蔵資料に関する情報を整備、データベース化し、ネットワークで公開することが強く求められる。」(知のデジタルアーカイブに関する研究会(総務省)2012『知のデジタルアーカイブに関する研究会提言(案)』21.)

質問1 図書の所蔵・保管・寄贈について、何れかの番号に〇をつけてください。
①図書を一括して、協会で保管する ②図書を分割し、協会が一部を所蔵し、残りを1ヶ所に寄贈する ③図書を分割し、協会が一部を所蔵し、残りを数ヶ所に分けて寄贈する ④図書を一括して、1ヶ所にすべて寄贈する(質問4へ) ⑤図書を分割し、数ヶ所に分けてすべて寄贈する(質問4へ) ⑥その他ご意見

そもそも「一括寄贈」に固執したために、国内機関からの応募がなく、多くの協会員が想定しなかった「海外寄贈」などという事態を招いたのではなかったのではないか。もちろん①がベストだが、それには固執せず、相手先との様々な条件を考慮しながら②以下の最善の選択肢を選ぶべきではないのか。それを「何れかの番号に」などと一択を迫るものだから、おかしなことになるような気がする。
そして「相手先との様々な条件を考慮」するに際して、最低限必要なのが、問題となっている物件の正確な数量・内容、すなわち書誌データの把握なのだが・・・ 

「市川考古博物館から所沢市内の倉庫へ移動した時点での総冊数は56,420冊である。」(第1回協会図書に係る特別委員会議事録 議題【報告】2 協会図書の現状について)と断言されていたのだが、今回は「2010年3月の集計では、1,460余種類の逐次刊行物が13,900余冊、その他の逐次刊行物と一般図書が43,630余冊で、合計57,530余冊です。」(日本考古学協会図書に係るアンケート 6.所蔵図書の概略)と僅か半年で1,000冊以上も増加しているのは、いったいどうしたことだろう。そしてそれすらも「余冊」と正確な点数は未だ確認されていないようである。そして市川考古博物館に寄贈した冊数は何冊なのだろうか。

そもそも「2011年10月17日(月)午前10時30分より」開催されると日時まで予告されていた(『協会会報』No.174:21.)第3回 協会図書に係る特別委員会は、果たして開催されたのだろうか?
そしてそのことについて、2012年1月の理事会で一切言及されていないのは・・・

アンケート用紙には「協会公式サイトからの回答も可能です」と記されているのだが、私のパソコンからはどこをどのようにすれば「可能」なのか、サッパリ・・・である(2012年3月11日時点)。
(3月15日付記:ようやくアップされた。紙到着以前、せめて同時でないと意味がないと思う。)

一会員としては、内部でメルトダウンが進行しているのではないかと心配になる。


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