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2AS#4のお知らせ [セミナー]

日時: 2011年10月15日(土) 午後2時45分~
場所: 慶應義塾大学 三田キャンパス 南新校舎415番教室
     (南側正門入ってすぐの校舎。中央の大きな階段を上がって、右側の入口入った奥です。)
内容: 五十嵐2011「遺構時間と遺物時間の相互関係」『日本考古学』第31号の合評会
     本ブログ【2011-06-09】なども参照のこと。

皆さまから忌憚のないご意見を頂きたいと思っています。
まだご覧いただいていない方は、ご連絡いただければ、抜き刷りをお送りいたします。
第2考古学に関心のある方なら、どなたでも大歓迎です。事前申し込みも不要です。

「考古学を通して正しい科学的な古代史を知ることは私たちの今の生活をどんなにかうるほすでしようし、また歴史的に作られた「物」の真実を掴みとることは私たちの考え方をどんなにか確かなものにするでしよう。それなのに何故今まで考古学は道楽の仕事のように思われてきたのでしようか。
実はこの点に大へんな問題がひそんでいるのです。だからといつて考古学を勉強し遺跡遺物にふれることがいうに言われぬ楽しい面をもつていることを否定しようなどとはもちろん思つておりません。どんな学問でも楽しく平和に勉強できることが大切です。しかしそれと同時に、「暇人の仕事」「道楽」とよばれるほとんど唯一の学問として考古学が考えられている原因を絶えずさぐり、現代を含めた日本人の長い歩みが一体今の生活にどのように関連しているかを真剣に考えていくことが大切であると思います。
そのためには遺跡遺物を見る時に、表面的な形や色や大きさだけを見るのでなく、その物の本質・・・一つの社会の中におけるその物の果した役割・・・を考えるように努力することが必要とされるでしよう。同時にまた県という狭いわくから出て、できるだけ広い地域のことをよく知ることが必要となるでしよう。」(考古学研究会1954「創刊にあたつて」『私たちの考古学』第1号)

ある感慨をもって読まずにはいられない。
半世紀以上の月日が経過して、ここで述べられているような問題意識は2011年の現在、果たしてどのように変化しているのだろうか。
もちろん提起された問題が解決された部分もあるだろう。
そして同時に当初掲げられた精神が変質していった部分も。

しかし社会経済システムにきっちりと組み込まれている現在の「日本考古学」が、わずか半世紀前には「暇人の道楽」だったとは・・・


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