お見事! [雑]
世の中には、決して解決できそうにもないと思われる難問とそれに対する「見事!」としか言いようのないファンタスティックな解法というものがあるものだ。
問い:ある導火線が1本だけあります。端に火をつけるとちょうど1時間で燃え尽きます。しかし、導火線が燃えるスピードは均一ではなく、ある部分は速く燃え、ある部分はゆっくり燃えます。この導火線を使って、ちょうど30分を計るにはどうしたらいいでしょうか?
普通は1時間で燃える導火線の長さの半分の導火線が、30分で燃えるということになる。だから、1時間で燃える導火線をちょうど半分に切って、端に火をつければ簡単に30分が計れる。
しかし、ここでは、その手が使えない。
あるいは半分に切ってできた2本の導火線を同時に火をつけても、片方はやたら速く燃え尽きて、もう片方はゆっくり燃え尽きるだけである。
もし仮に同時に燃え尽きた時だけ、30分となるが、そんなのでは、答えにならない。
いったい、どうしたらいいだろうか?
ある人にとっては、当たり前のなんでもない問題なのだろうが、頭の固くなってきた私のような中年には、難問である。
答え:両端に同時に火をつける。
・・・見事だ。
応用問題:2本の導火線があります。それぞれ1時間で燃え尽きます。ただし、同じように一定の割合で燃えずに、燃えるスピードは不均質です。2本の導火線で、45分を測るにはどうしたらよいでしょうか?
もう、答えは簡単である。
答え:1本の導火線の両端に同時に火をつける。火が合わさり燃え尽きた時が30分である。もう1本の導火線も、先の導火線に火をつけた時点で、一方の端部に火をつける。先の導火線が燃え尽きた時、すなわち30分経過したときに、もう1本の燃えつつある導火線の反対側の端部に火をつける。2本目の導火線が燃え尽きた時が、30分+15分すなわち、45分である。
見事だ・・・
マイクロ・ソフト社に入るには、こうした問題がすらすら解けないとダメらしい。
(出典:ウィリアム・パウンドストーン(清水一人訳)2003『ビル・ゲイツの面接試験』青土社)
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