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第3回特別委員会議事録公開 [雑]

第3回協会図書に係る特別委員会議事録が、第4回、第5回と併せて同時に公開された(6月9日確認)。
第3回協会図書に係る特別委員会が開催されたのは、2011年10月17日である。その議事録が公開されるのに、何と7ヶ月以上をも費やしたわけである。いくら「時間をかけてでも」がモットーの特別委員会だとしても、時間をかけ過ぎではないか? そして何故ここまで公開が遅れたのかに関する説明は、一切ない。
3月17日に開催された第4回特別委員会で第3回特別委員会議事録は「一部の文言を訂正し、了承」されているにも関わらず、なぜその時点で公開されなかったのだろうか? 疑問は、尽きない。
驚くのは、半年以上も議事録作成に月日をかけたのだから、さぞかし内容充実と思いきや、協議事項は僅かに4項目、分量にして10行のあくまでも簡素な「議事録」であることである。
それに比べて9月10日開催の第2回特別委員会の議事録は、作成に要した月日は3ヶ月足らずにも関わらず、7項目48行の堂々たる?「議事録」である。
一挙におよそ五分の一までに縮小された議事録作成過程に、いったい何があったのか?
これら殆ど全てが5月26日の総会で配布された「協会図書に係る特別委員会議事の要約抜粋」のままである。ということは、「要約」して「抜粋」したものを、今回から正式な「議事録」とすることにしたということなのだろう。情報公開という流れに逆行していることは、確かなようである。
「そしてこの問題の解決に向け、改めて会員の皆さまと共に考え、行動していこうと思っております。」(菊池徹夫2010「協会所蔵図書問題について会員の皆さまへ」『会報』No.171:9.)
と言われても、特別委員会で議論された内容について要約の抜粋しか公開されないのであれば、「会員の皆さま」は何を材料にいったいどのように「考え」ればいいのだろうか?
5月に配布された「要約抜粋」と今回公開された「議事録」を比較検討してみたところ、その僅かな違いは「第5回特別委員会議事録要約」「5.アンケート集計には(ママ)記述式意見の多かった項目について」の箇所において、「要約抜粋」では「③ 自前で施設を持った場合の費用、④ 国内に限定」とされていたものが、今回の「議事録」では「・図書の公開、利用方法 ・今後の図書収集」に変わっていた部分である。こうした変更作業には、いったいどのような意図が働いているのだろうか。
さらに言えば、何故か第5回特別委員会では第4回特別委員会でなされたような「前回議事録の確認」といった作業は見当たらない。
さらに言えば、第5回特別委員会の議事録は、いったいどこでどのように確認されて今回公開されるに至ったのか?

前にも記したことだが、2012年5月開催の第78回総会時に募集要綱を制定するというのが、現在活動している協会図書に係る特別委員会が前身である準備会から引き継いだロードマップであり、第1回協会図書に係る特別委員会で、そのことについてわざわざ委員長から「可否の確認があり、了承を得た」とする大前提なのである。
ところが、その基本スケジュールを根底から覆す議論が、2012年3月に開催された第4回特別委員会でなされていたわけである。
「(4)募集要綱の策定について
 10月の福岡大会時に臨時総会を開催し、寄贈先を募集するか否かを含め会員に諮ることを検討することとした。」
何やら歯にものが挟まったような日本語であるが、要は2011年7月に「了承を得た」事項を2012年3月に変更することにしたわけである。それならば、どうしてそのことを2012年5月の総会開催までに会員に通知しなかったのだろうか? そのことが知らされなければ、会員は当然、従来示されたスケジュール通り、物事は進行していると信じて、総会に臨むことだろう。
もしも第4回特別委員会に出席した10人の委員の誰からも(およびそうした報告を受けているはずの理事の誰からも)、こうした重要な情報は総会開催までに会員に通知すべきであるといった意見が出なかったとしたら・・・、何とも「情けない」の一言である。会員軽視と言われても仕方がないであろう。

こうした顛末に関わる議論が2012年度第1回理事会でどのようになされるのか、注視される所以である。

本来、学会の構成員(学会員)も積極的に学会運営に参加して、というのが理想であるが、実際の学会の運営に関しては執行部を構成する理事や役員に委ねているというのが実態であろう。幾つもの学会に加入していれば、自ずとそのようになるのも止むをえない。要は、「宜しく頼みます」という委任であり、そうした労を担ってくださる方々に対しては、「ご苦労様」という感じではないだろうか。
私なども2年前までは送られてくる雑誌論文を読むことが唯一の接点であり、総会など出席したこともないといった、ある意味で無責任な購読会員であった。
ところが、今回、そうした方々の決定された事柄に対して、少なからぬ学会員が異議申し立てを行ない、決定が覆るという事態に立ち至った訳であるが、これはかなり異常な事態といっていいだろう。「宜しく」委任していたはずが、全然「宜しくなかった」ということなのだから。
そしてそのつど公開される「理事会議事録」を詳細に検討しなければならない、といったことも、かなり異常な事態と言えよう。普通は、そんなものは読み流して「ご苦労様」で終わりなのだから。
一般社団法人 日本考古学協会が、一刻も早く安心して委任できる「普通の学会」になってもらいたいと切に願う次第である。

【追記】
2012年5月理事会議事録が公開された(6月13日確認)。
報告第167号 協会図書に係る特別委員会報告
「続けて田中副会長から公開質問状について、第3回特別委員会から、議事録の掲載にあたっては、正副委員長で要約したものを『会報』・公式サイトに掲載することになったが、1月理事会時点では、まだ要約ができておらず、理事会での報告並びに議事録の掲載ができなかったことによるとの補足説明があり、了承した。」
1月理事会の時点では報告できなかった理由は、良く分かった(議事録ができていなくても、開催したという報告ぐらいはできると思うが。いや、議事録ができていないという報告をすべきであろう)。
しかし第4回特別委員会の報告がなされた3月理事会の時点でも第3回特別委員会の報告ができなかった理由は、全く分からない。
だから「了承」できない。


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