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江戸遺跡研究会2006大会(上) [雑]

土曜日(28日)、台東区は合羽橋の商店街を抜けて、モダンな公共施設の一室で開かれた江戸研大会に行ってきた。去年に引き続き、今年で2回目である。満員である。今年の大会テーマは、「江戸の上水・下水」である。

朝起きて、顔を洗い、歯を磨く。トイレに行き、手を洗う。お茶をいれて、植木に水をやる。そうした日常の何気ない水の利用と、発掘すると出てくる木樋・竹樋の存在がなかなか結びつかない。

水道・電気・ガスの3つは、現代生活を送る上で欠かせない「ライフ・ライン」であるといわれる。「ライフ・ライン」というからには、敷地内に掘られた井戸や雨水の利用、太陽光や風力といった自家発電あるいはカセット・コンロやプロパン・ガスといった自己完結型の供給システムではなく、外部に存在するネットワークを経由して引き込んでくる形態が想定されている。

そうした「ライフ・ライン考古学」というものを、考えてみる。
電気もガスも近代以降の産物だから、日本では殆ど考古学的な対象になっていない。電気関連は、碍子とか電球とか一部でなされているけど、当面はやはり水道ということになろう。
それは、水という存在が光・熱といったエネルギー源とは異なる、より根源的な、より生存に結びついた存在であること、そしてその入手が容器に入れて運搬するか、あるいは管を連結して高きから低きへと流下させることによってしか入手できないという物理的な制約(自然流下方式)があること、そしてその結果、地下に管に類するものを埋設する場合が圧倒的に多い(ローマの水道橋は異例)という幾つかの要因が作用している。

3大ライフ・ラインのうち、電気・ガスは民営化されているのに対して、水道のみが公営化というのは、どのような理由によるのだろうか?

 


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