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古谷2019『縄文ルネサンス』 [全方位書評]

古谷 嘉章 2019 『縄文ルネサンス -現代社会が発見する新しい縄文-』平凡社

「私が試みたのは、21世紀初めの20年ほどの期間に日本社会で現れてきた、縄文をめぐる新しい動きを、バラバラの事象としてではなく、「縄文ルネサンス」という概念でまとめて論ずるに値する複合的現象として捉え、それについてできるだけ多方面から光を当てて、その姿を浮かび上がらせ、その背後あるいは基底にある潮流を読み取ることであった。」(257.)

岡本 太郎の「太陽の塔」に始まり、どぐキャラ総選挙、土器片クッキーを経て考古学アートに至るまで、これは一時的な「縄文ブーム」などではない、社会的な必然である「縄文ルネサンス」なのだというのが、10年以上にわたる科研費基盤研究(C)に基づいて本書で述べられている文化人類学者の見立てである。

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