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考古学・人類学とアイヌ民族 -ヒトと暮らしを探る- [研究集会]

考古学・人類学とアイヌ民族 -ヒトと暮らしを探る-

日時:2019年1月27日(日)10:00~15:00
場所:東京工業大学キャンパス・イノベーションセンター東京 国際会議室
主催:日本人類学会
協賛:北海道アイヌ協会・日本考古学協会
後援:文部科学省(予定)

10:00-10:05 開会挨拶(篠田 謙一)
10:05-10:10 趣旨説明(近藤 修)
10:10-10:50 骨からわかるアイヌの暮らし(近藤 修)
10:50-11:30 古代ゲノムから見た東ユーラシア基層集団~アイヌ民族の位置を展望する(太田 博樹)
11:30-12:10 考古資料からのアイヌ文化の胎動 -厚真町の発掘事例-(乾 哲也)
13:10-13:50 アイヌ民族の酒とタバコ(関根 達人)
13:50-14:55 討論 コメンテーター(阿部 一司・佐藤 幸雄)、司会(石田 肇)
14:55-15:00 閉会挨拶(谷川 章雄)

アイヌの人々は、北海道を中心に日本列島北部周辺に暮らし、言語や習俗など文化の独自性を有する先住民族です。明治時代から人類学や考古学による研究が行われており、近年の遺伝子分析や大規模な発掘調査により新たな歴史像が見えてきました。本講演会では最新の人類学や考古学の研究成果を紹介するとともに、今後の研究のあり方について考えたいと思います。(案内チラシより)

1年ほど前に東大で開催された同名の研究集会に続く催しである。
その時に記した感想と同じようなことを、また記さなければならない。
今求められているのは、「最新の研究成果を紹介する」ことだけなのだろうか?
主催者側の意図と参加者側の期待のズレは、討論の場において紹介された「質問用紙」に参加者が記した内容からも伺える。

今求められているのは、「明治時代から人類学や考古学による研究が行われ」た、その「行われ方」なのではないのか?
結果(成果)よりも、その過程(学史)なのではないのか?
研究資料の入手方法に表出した学問の目的といった学問そのもののあり方、すなわち「今後の研究のあり方」が問われているのではないか?

紹介された発表者に対する最後の「質問」は、「今日の発表は、現在のアイヌの人びとに対して、どのような意味がありますか?」というものだった。
しかしその質問に対する答えはコメンテーターとして参加されていた方が代表して応答することで、他の発表者からの応答を聞くことはできなかった。
この研究集会の要点は、まさにこの質問に対するそれぞれの応答にこそあったはずなのだが…

前回(2017年12月17日@東京大学)は、研究集会の名称冒頭に「3学協会共催シンポジウム」というフレーズが付されて、主催者団体(日本考古学協会)以外の2学協会(北海道アイヌ協会・日本人類学会)は「共催」として名を連ねていた。ところが今回は冒頭名称が省略されて、主催者団体(日本人類学会)以外の2学協会(北海道アイヌ協会・日本考古学協会)は「協賛」になっている。
何か内部における状況が変化しつつあるのではないだろうか?


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