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第6回 宣言記念日 [雑]

先だってのセミナー終了後に、三田の定食屋さんで参加者の方と晩御飯を食べながら、ウダウダと論じ合っていた。

「何故、第2考古学なのですか?」
「う~ん、第1を明瞭に浮かび上がらせるためには、第2を立てるしか手はなかったということかな。」
「で、第2とは何なんですか? 認知考古学とか理論考古学とかとは、どこが違うんですか?」
「基本的には、第1以外という残余という性格を持つものなんだけど、やはりそれだけではなく、根本的な性格として、やはり第1に対する批判、第1批判というのが欠かせない要素だと思うんだよね。」
「すると、第2は、第1を超克するということなんですか?」
「というよりも、第2は第1あっての第2であって、もちろん第1も第2あっての第1だと思うんだよね。そして何よりも、第1が第1として意識されていないから故の第2なわけで、こうしたことは他の国々、少なくとも欧米考古学では有り得ない状況なわけで、第2の最終的な目標はある意味で、第2が第2でなくなること、すなわち第1が第1でなくなることにあるわけで、自らの消失が到達目標にセットされているわけ。と同時に、このことは第2考古学が果てしない永久運動であることも意味しているわけなのね。」
「ふ~ん。何となく分かったような・・・」

といった話しを、お店のおばちゃんが「お会計して下さい」と追い立てるように言うまで、ビール1本飲まずに延々としていたわけで・・・

最近、ある20代の友人が、第1考古学はもとからある考えに発掘した資料を当てはめるやり方、発掘した資料で自分の考えを説明し、つじつまの合った過去を作り出す営み、第2考古学は発掘したモノから考えを生み出すやり方、発掘した資料をどのように考えるのか、その考え方を考える営み、といった趣旨のことを伝えてくれた。
正直、驚いた。自分でもはっきりと把握しきれていないことをズバッと指摘されたことに。

語られる<もの>を見つめる考古学から、<もの>を語る自らを見つめる考古学へ。

6年目(2011年8月24日現在)のデータ
記事総数:608(+58)
 遺跡問題:38(+0) 痕跡研究:57(+0) 論文時評:89(+16) 捏造問題:25(+1)
 石器研究:19(+0) 考古記録:28(+0) 雑:71(+9) 総論:77(+8)
 近現代考古学:45(+2) 拙文自評:16(+2) 考古誌批評:13(+0) セミナー:37(+4)
 全方位書評:67(+15) 研究集会:29(+5)
総閲覧数:1,341,786(+299,965)
コメント数:717(+66)
 


タグ:第2的
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