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侵略考古学(補) [総論]

「学問と現実との分離こそ、まさに主観的中立主義と史料操作の実証主義によって支えられた官学アカデミズムの歴史的性格であった。現実から離れ、思想を抜きにした資料操作のテクノロジーこそが考古学研究の本領と考え、そう信じたのであるから、当事者たちは反省するどころか逆に実績を誇りとし自負心をもつわけである。
(中略)この学問は、独自の形成の事情をもち、また独自の研究過程をもつものであるから、植民地支配権力との結びつきはきわめて深いものであった。その上この学問にたずさわる者が、官学アカデミズムの世界に安住していたがために、文献史学にくらべてより露骨に、しかも無意識的に、帝国主義に奉仕する役割りを演じたのである。」(西川 宏1970「日本帝国主義下における朝鮮考古学の形成」『朝鮮史研究会論文集』第7号:114.)
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